クラミジアの基礎知識!性器クラミジア感染症に感染してしまったら

代表的な性病であるクラミジアは自覚症状がなく感染者が急増しています。クラミジアはの原因はクラミジア・トラコマティス(C.Trachomatis)という細菌です。性行為が主な感染経路です。クラミジアがどのような病気で、どんな検査や治療があるのでしょうか。

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性器クラミジア感染症の原因や症状、治療薬について

性器クラミジア感染症の概要

性器クラミジア感染症は、病原菌のクラミジア・トラコマチスに感染する事で発症する性行為感染症であり、感染患者の生殖器官や尿路器官及び口腔内の感染患部を感染源するクラミジア・トラコマチスを含む精液や膣分液及び唾液などの体液が非感染者の粘膜に直接接触する性行為による感染患者が最も多い性行為感染症です。

性器クラミジア感染症は、一般的には1週間〜3週間程度の潜伏期間を経て発症しますが、病原菌のクラミジア・トラコマチスの特異な増殖プロセスとゆっくりとした増殖サイクルに起因して感染者の免疫抗体が正常に働かない事から年齢や体質によっては何年も発症しない感染患者もいます。

男性は、尿道で繁殖した病原菌により排尿痛や膿の排出などを伴う尿道炎を発症しますが、感染患者の約半数に自覚症状がない事から感染に気付かずに放置され前立腺炎や精巣上体炎を発症してしまう事が多くあります。

女性は、男性と同様に尿道炎を発症する感染患者もいますが、多くの感染患者が膣や子宮頸管部の粘膜でのクラミジア・トラコマチスの増殖に起因する膣炎や子宮頸管炎を発症します。

一方で、約8割の感染患者に自覚症状が無い事から放置してしまい卵管炎や骨盤内腹膜炎、肝周囲炎などの重篤な疾患を併発する事もあります。治療法は、ジスロマックなどの抗生物質による薬物療法が行われています。

クラミジアの薬と飲み方

性器クラミジア感染症は、抗生物質のジスロマックを第一選択薬として処方する医療機関が多く、従来のクラミジア感染症の治療薬に比べて服用期間が短く服用回数も少ない治療薬です。
ちなみにヘルペスの薬で第一選択肢として処方されるのはバルトレックスです。

ジスロマックは、マクロライド系のアジスロマイシンを主成分とする抗生物質であり、クラミジア・トラコマチスのタンパク質を合成するリボゾームを構成するサブユニットと結合する事でタンパク質の合成を阻害すると共に増殖を抑制します。

この抗生物質は、クラミジア・トラコマチスのサブユニットと選択的に結合する事から人間のサブユニットへの影響が無く、副作用の発生頻度が非常に低く安全性の高い抗生物質ですが、医薬効果の高い抗生物質なので服用者の既往歴や体質によっては頭痛や吐き気などの副作用が稀に発症します。

ジスロマックは、アジスロマイシンを主成分とする事で体内吸収率と患部組織への医薬成分の移行性の向上に加え、長時間安定的に医薬成分を放出する特集製剤方法を施した事により1回の服用で治療を可能としています。

飲み方は、基本的にはアジスロマイシン換算で500mg1日1回の服用を3日間継続しますが、アジスロマイシン換算で1,000mg1回の服用でも同等の医薬効果が得られます。

クラミジアの原因

性器クラミジア感染症は、病原菌クラミジア・トラコマチスに感染する事が原因で発症する細菌性の性行為感染症であり、病原菌のクラミジア・トラコマチスは菌単独では増殖不可能な嫌気性の細胞内寄生菌であります。

その事から人間の細胞から離れた乾燥した環境では短時間で感染力を消失する事から、感染患者の精子や腟分泌物及び唾液に非感染者の粘膜が直接接触してしまう性行為を感染原因とする感染患者が最も多くなっています。

性器クラミジア感染症は、感染患者の多くに自覚症状が発症しない事から感染に気付かず性行為を繰り返してしまいかんせんを拡大しています。

病原菌のクラミジア・トラコマチスは、人間の細胞を離れた環境では生存自体が危ぶまれる菌ですが、人間の体温に近い室温と多湿な環境では感染力を維持し続ける事が多く、感染患部が直に触れる公衆浴場の椅子やサウナの下敷きタオル、便座などから接触感染してしまうリスクもあります。

性器クラミジア感染症は、基本的には性行為による感染患者が多い性行為感染症ですが、近年の性行為の多様化に伴うオーラルセックスの普及により口腔内や咽頭部に感染してしまう感染患者が多く、その為ディープキスで感染してしまった感染患者もいます。

クラミジアの症状

性器クラミジア感染症は、病原菌クラミジア・トラコマチス菌への感染後1週間〜2週間程度の潜伏期間を経て発症しますが、男性の症状と女性の症状は大きく異なります。

男性の症状は、性行為により付着した病原菌が尿道で繁殖する事で排尿痛や掻痒感、尿意切迫などの自覚症状を伴う尿道炎を発症しますが、クラミジア・トラコマチス由来の尿道炎は痛みを感じない感染患者が約半数にも及び、感染に気付かず放置してしまい重症化する事があります。

男性のクラミジアは、放置すると精子を保護している前立腺や精子を貯蔵している副睾丸ともとも呼ばれている精巣上体まで病原菌が炎症を拡大し、前立腺炎や精巣上体炎、膀胱炎を発症させます。

女性の症状は、膣内や子宮頸管部粘膜で繁殖した病原菌のクラミジア・トラコマチス菌によっておりものの異常や不正出血、性交痛などの症状を発症する膣炎や子宮頚管炎を発症しますが、体調不良時や生理不順時の症状と勘違いしてしまう事や約80%の感染患者が痛みを感じない事から感染に気付かずに放置してしまい重症化する事が多くあります。

女性の性器クラミジア感染症は、放置すると卵管や卵巣まで病原菌が炎症を拡大し不妊症や子宮外妊娠の原因となっています。卵管炎や卵巣炎は、軽度の炎症では痛みを感じない感染患者が多く、発症に気付かず放置し骨盤内腹膜炎や肝周囲炎を発症してしまいます。

公開日:
最終更新日:2018/02/16